あべてつみオフィシャルウェブサイト
 
あべてつみ後援会
〒889-4152
宮崎県えびの市大字島内
1172-15
電話:0984-48-0044
フェイスブックページ https://www.facebook.com/
abekouenkai

最新パンフレット

第16号
(令和6年4月29日)

ホーム 市議会改善 えびの市の課題 バックナンバー プロフィール
 えびの市の課題

実現させたいえびの市の姿
-えびの市をさらに暮らしやすい町にするために-

20年先のえびの市を思い浮かべながら課題を考えてみました。


1. えびの市の山河を守りたい

   緑豊かで空気がきれいなえびの市は加久藤カルデラの中にあり、山に囲まれています。
   山が山であるためには、森林の保護・整備が必要です。土砂崩れなどの災害が発生しないよう、治山事業にしっかりと取組んでいく必要があります。
   鹿による食害も心配されています。増えすぎた鹿が木々の若芽と下草を食べ、木々は衰弱し草が無くなった表土は雨に流され、はげ山になってしまうことが懸念されます。
   また、人工林が利用期を迎え伐採した後の再造林にしっかり取組まなければなりません。
   再造林率は60%を目標にしているそうですが、その場合40%は放置したままになるのだろうかと不安です。
   再造林率を増やして山を守ることが喫緊の課題です。
   山を守ることで、良質な水資源の安定供給と自浄作用による水質浄化、洪水緩和が期待されます。
   山と共に水資源も大切に守り続けたいものです。
   さて、えびの市では霧島山系を代表とする山々に加え、川内川が大きな魅力を持っています。
   川内川では水泳、カヌーやSUP(※)、釣りなど様々な遊び方が考えられ観光資源になり得ます。京町温泉に宿泊する前後に川内川での遊びを楽しむプランをPRすることで、観光客の増大が期待されます。 (※)『Stand Up Paddleboard』の頭文字を取ってSUP(サップ)と呼ばれるアクティビティは、近年人気のウォータースポーツです。『パドルサーフィン』とも呼ばます。サーフボードよりも少し大きな板の上に立ち、パドル(櫂)で水を掻いて波に乗ります。世界各地で広まっています。    しかし、現状では川内川での水遊びを広めることは難しいことを知りました。
   川内川の水質が水遊びに適する状況にないのです。環境省のホームページで「水浴場の水質の判定基準」を見ると、糞便性大腸菌群数が1,000個/100ml以下で「水質C、水浴可」と定義されています。また、同省の「生活環境の保全に関する環境基準」では「水浴」に適応する大腸菌群数として1,000MPN/100mL以下と定められています。
   えびの市では令和2年度に、川内川流域7か所で水質検査を4回実施されており、その結果を見ると、5月と8月は検査している7か所全てで、大腸菌群数が基準値を超過していました。
   大腸菌群には普通は病原性がなく、基準値を超えていても危険であるとは言えませんが、水浴場として「適」の判定を受けるためには、水質の大幅な改善が必要な状況です。
   よって、今後は水質検査の測定場所と頻度を増やし、水質が悪くなる原因を調査、把握し水質改善を図っていくことが望まれると思います。皆さんのご意見を聞かせて下さい。
   20年後には、川内川が本来の清浄な水を取り戻し、市民も観光客も水遊びを楽しめるようになることを楽しみにしたいと思います。

シカの食害を受け成林が見込めないヒノキの新植地 (静岡県富士市)
提供:静岡県
林野庁ホームページより
https://www.rinya.maff.go.jp/j/hogo/higai/tyouju.html


2. 農畜産業、観光業の更なる発展を期待したい

   えびの市固有の地域資源として農畜産業と観光業の発展が重要だと認識しています。
   特に農畜産業は、日本の食料自給率が38%(令和元年度、カロリーベース)と低いことからも 重要な産業です。また、ヒノヒカリが食味ランキングで特Aを獲得するなど、えびの米はとても 美味しく、宮崎地頭鶏、いもこ豚、坂本牛などの和牛も含め、えびのには美味しい食材がたくさん あります。品質の高い農畜産物の海外への輸出を含む販路拡大も検討課題と考えています。
   農畜産業の順調な発展が今後ともえびの市に必要です。
   また、観光面では島津義弘公に関連する場所や田の神さぁ、島内古墳群など、うまく整備すれば観光スポットになり得る場所が点在しています。川内川でのカヌー体験などの水遊びプランの充実、 自転車道を整備し自転車で回る観光ルートの開発などに加え、えびの産の美味しい食材を使った 名物料理が出来れば、泉質の良い温泉があるえびの市への観光客は増大できると信じています。
   20年後には、島津義弘公の大河ドラマも放送され、飯野城などへの観光客が増え、川内川には カヌーが浮かび、川の横を自転車が走るなど体験型観光が定着していれば嬉しいなぁと思います。


3. 助かる命を救えるよう医療体制を整備したい

   私の家内は、これまで何度か救急車で、えびの市立病院や小林市の病院に連れて行ってもらったことがあります。命に別状ない症状だったので良かったのですが、緊急の事態を考えると不安になることがあります。
   えびの市での事例ではありませんが、親戚の一人が数年前に「大動脈解離」で急死しました。家族と食事中に気分が悪くなり、家族の機転で呼んだ救急車の中では機材を興味深そうに眺めたりして元気だったそうです。最初の病院では手に負えず、1時間かけて別の病院に搬送され、緊急手術の準備中に亡くなりました。60代と若かったので、衝撃を受けました。
   この親戚の例では、搬送が早ければ手術が間に合い、命が助かっていたかもしれません。
   命に関わる症状の場合で、緊急に処置すれば助かる命であるならば、助けられる医療体制であって欲しいと思います。
   えびの市は、一次救急医療機関(えびの市立病院)はあるものの、二次・三次救急医療機関が無いので、緊急事態での治療開始までの時間短縮のために、ドクターヘリとの連携強化が必要だと考えます。ドクターヘリ先進国のドイツの救急法では、専門医が15分以内に治療を開始するよう定められているそうです。
   国や県との協議や支援が必要ですが、熊本県、鹿児島県との連携や、今は行われていない夜間運航についても実現に向けて取組む必要があると思います。


4. えびの市立病院のあるべき姿と更新計画を考え始めたい

   えびの市立病院は設立後40年以上経っていますが、耐震上の問題はないとのことで、建替えの計画は現時点では無いようです。病院経営は毎年赤字で、えびの市の人口は減少傾向が続いていることなどを考えると、病院の更新には慎重な判断が必要です。
   しかし、病院の廃止は考えたくありません。
   また、今回のコロナ禍により、将来、新たな感染症が発生した場合に市立病院がどのような役割を担うのかも検討課題の一つに上がってきました。
   えびの市立病院の更新計画について考え始める時期が来ているように思います。


5. 高齢者が運転をできるだけ続けられるようにしたい

〇高齢者の「安全運転審査(仮称)」導入を提案
   高齢者の運転操作の誤りによる交通事故が問題になっており、免許証を返納する人が増えています。一方、自動車教習所の先生によると、90歳を超えている人でも安全に運転できる人もいらっしゃるそうです。
   75歳以上の人の運転免許更新は、平成29年から認知機能検査が追加され、その成績に応じた講習が行われるなど厳しくなっています。有効年数は3年ですが、高齢者にとっては1年間で体調が変化することも予想され、次の免許更新前に、運転を止めることを決断しないといけない状況になる場合も考えられます。
   そこで、ご自分の運転技術がまだ大丈夫かどうかを確かめたい希望者を対象に、半年毎や1年毎など定期的に受けることが出来る安全運転審査の導入を提案します。
   現行制度のチャレンジ講習のような短時間での実技講習と、認知機能検査を組合わせたものを自動車教習所で受けてもらう制度として、費用の大半を行政で補助してはどうでしょうか。
   えびの市は公共交通機関が限られており、日常生活をおくるのに車の必要性が高い地域です。
   免許証返納した場合、活動が自宅周辺に限定されがちです。そうなると運動不足や、社会活動の減少による認知機能の衰えも心配されます。
   定期的に運転審査を受け、合格すれば安心して運転でき、肩身の狭い思いをしなくてすむのではないでしょうか。また、審査で「危ない」と判定された時は、返納する決断をしやすくなります。
   「85歳で返納する」のように年齢だけで返納するのではなく、運転審査を定期的に受け続け、車を活用できる時間を延ばすことを提案します。


6. 市内循環バスを運行し、免許証返納後でも活動出来るようにしましょう。

   高齢になり免許証を返納した後でも買い物や病院など日常生活で移動が必要になるので、えびの市ではタクシー料金の補助制度があります。しかし、少し遠方になればタクシー料金が高くなり負担が大きくなりがちです。高齢者が多いえびの市では、今後ますます日常生活で利用できる交通機関の必要性が高まるように思います。
   例えば、真幸コミュニティーセンター~えびの市立病院までの間や、道の駅えびの~えびの高原間での循環バスの運行が考えられます。
   また、社会の高齢化が進むほど、観光客もマイカーではなく交通機関を利用して訪れる人たちが増えると思われます。えびの高原を結ぶバス路線が出来ることにより、えびの高原を訪れる観光客の、えびの市内の温泉での宿泊が増えることも期待できると思います。
   20年後には、免許証を返納した高齢者や中高生の子どもたちもタクシーと市内循環バスを使いこなして、永山運動公園や文化センター、えびの高原などで元気に活動できていれば良いなあと思います。


7. 地域の防災について具体的に検討を深めていきましょう。

   えびの市では「自主防災組織」の設立が推進されており、今年4月1日現在で16自治会で設立されています。
   災害が発生した場合、「自助、共助、公助」が効率的に機能することで被害が軽減するとされています。阪神・淡路大震災では要救助者の約8割を助けたのは近隣住民だったことからも「共助」の大切さが指摘されています。高齢者が多いえびの市ではなおさらです。
   自主防災組織を設立し活動していくことで、「自助」と「共助」がうまく機能し、その波及効果として地域住民のつながりが深まり、お互いの気遣いや見守りの中で助け合う、暮らしやすい町づくりにつながることが期待されます。
   また、災害発生時には「自助」と「共助」では限界があるので、災害規模に応じて必要となる、「公助」の支援態勢をあらかじめ整備しておかねばなりません。
   えびの市地域防災計画などの計画を定期的に点検し、備えが充分でないところに気付く都度、早急に改善、充実する作業の継続が必要です。
   例えば、広報えびの5月号(vol.655)に「各災害時の避難場所等」が載っています。私の住む島内では、地震時の避難場所は王子原運動公園ですが、雨が降ったり冬場で寒い場合など、王子原運動公園で避難生活をどのように行えるのだろうかと不安です。避難場所の運営について具体的に検討しておく必要があると思います。
   昨年の人吉市での水害は、水の怖さを思い知らされました。同様の水害がえびの市で発生した場合の対応をどうするのかも具体的に検討する必要があると思います。
   川内川では河川の浚渫も行われており、洪水被害が起らないよう努力していただいていますが、万一のことを考えて事前検討することが大切だと考えます。
   20年後には自主防災組織が着実に成長し、若い人たちも一緒になって「自助、共助、公助」が機能する町づくりが出来ていることを期待します。

(令和3年7月)


Copyright c 2017 abe tetumi All Rights Reserved.